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ソフィア総合研究所の考え方

ラスト・オイルショック


最近、デイヴィッド・ストローンの著した「ラスト・オイルショック」という本を読んでいます。この本の冒頭に、米国の地質学者、マリオン・キング・ハバートが、1956年に行った予想のことが書いてあります。それは、米国の石油の生産が、15年以内にピークを迎え、その後は減少に向かうというものでした。この主張は、当時の米国ではとても受け入れられないものであったようです。とくに、石油業界からは、はっきりと敵対視され、さまざまな攻撃を受けたようです。当時は、米国の油田が枯渇するなどは、とても信じられないことなのでした。

ところが、現実は、ハバートの予言の通りになりました。現在では、米国の石油の消費量は、ほとんどを海外からの輸入に頼っております。驚くことに、同様の現象が、英国の北海油田でも起こっています。そこで、英国もまた、北海油田でまかなっていた石油の供給の大部分を海外からの輸入に依存せざるをえなくなりました。

上記の米国や英国の例からも明らかなように、特定の地域から採取することのできる石油の総量には限りがあり、いずれは終わりが来ることが明らかとなりました。その理由は次のようなものです。

まず、石油を湧出させる個々の油田には寿命があり、いずれ枯渇します。そこで、石油を採取し続けるためには、常に新しい油田を開発する必要があります。ところが、地域を限って言えば、そのような油田の数にも限りがあります。しかも、規模の大きな油田ほど発見しやすく、規模が小さくなるにつれて発見の難しさが増してゆくことが分かっています。ということは、ある地域において、最初は大規模な油田が開発され、大量の石油が採掘されますが、その油田が枯渇に近づくと、次に開発される油田は、規模も石油の採取量より小さくなるということです。それだけ、採掘のためのコストも増えます。この傾向は開発が進むに連れて、より厳しい方向に向かいます。遂には、その地域からは石油が全く採取できなくなります。

現在、石油の確認埋蔵量のもっとも多いとされているのはサウジアラビアです。2番目はイラン、3番目はイラクですが、これらの地域においても、いずれ採掘の限界が来ることが分かっています。しかも、その時期はかなり早いことが予測されています。もちろん地球上には、これらの他にもかなりの油田が存在しますが、確実に言えることは、われわれが思っているよりも早く、石油が枯渇するということです。

このように見てくると、現在のガソリンの高値は、世間で言われているような投機マネーによるものだけではなく、地球上に存在する石油の総量が限られている、しかもその量は思ったより少ないということから来る、根源的なものであることが分かります。どうやらわれわれは、長期にわたるガソリンの高値を受け入れざるをえないように思われます。

さて、ここからは、社員の皆様に直接関係する話になります。このような最近のガソリンの値段の激しい変動を考慮して、当社の通勤手当の中で自家用車のガソリンに関係する部分を、将来のガソリン価格の変動に追随できる仕組みに変えることにしました。

変更の要点は次の通りです。

変更の第1点は、これまで、一ケ月の通勤日を、みなし休日出勤も含めて25日としていたのを、休日出勤を除く20日としたことです。これは、実際の年間稼働日から算出しました。それに伴って、休日出勤した日に対しては、出張旅費規定に基づいてガソリン代を支給することにしました。これによって、休日出勤された社員は、車の維持費の一部が補償されることになります。

変更の第2点は、ガソリン代の基準を、ガソリン価格の変動に応じて柔軟に変更できるようにしました。これによって、社員の皆様の、値上げによる差損の発生を避けることができます。なお、ガソリン代の基準は、ガソリン1リッターで、10キロメートル走行できると仮定して算出してあります。

より合理的な仕組みということで、このようにしましたが、もしご意見等があれば、ぜひお聞かせ下さい。